この夏、2年ぶりに茶話会の支度を始めました。

二年前の初夏、わたしたちは『トレモロ』という作品をつくっていました。
そのころ、中村真利亜はお腹に赤ちゃんを宿していて、坂本見花は末期がんの父を、母とともに看ていました。
 時はコロナ禍の真っ只中。お芝居を上演することそのものが難しかったころ。
「世の中もたいへん。わたしたちもたいへん。それなのに稽古しているなんて、おかしいね」苦笑しながら、誰よりもわたしたち自身がお芝居の力に救われていました。
 
 もうひとりのメンバー、林敦子のサポートもあり、上演は無事に終了。
 充実感の中、けれども、一抹の心残りもありました。
 
上演と、それに続く茶話会とが、あまりに不思議な偶然に満ちたものであったために、あのとき、あの場所で起こったことを(嬉しい驚きを、生まれたエピソードを)私たちの胸の中だけにそっと収めてしまったのです。記録も残さず、誰かに伝えようとすることもせず。
 
 
 この夏、黒猫クレマはまた茶話会の支度を始めました。
演目は『トレモロ』。
会場は「きさいち邸 産巣日(むすび)」と「宇宙図書館koco」――どちらも一度知れば癖になる、魅力満載の場所です(そこに集まる人たちもまた、一風変わった魅力のあるかたばかりとか……)。
 
 
ひとが集まり、おしゃべりをする場所で生まれる不思議を、そしてお芝居がくれる楽しさを、共にわかちあえますように。



〈黒猫クレマの夏の茶話会〉 『トレモロ』

 
キャスト/中村真利亜
ストーリー/坂本見花
パフォーマンスデザイン/林敦子
 
【公演日・会場】
8月1日(火)・8月2日(水)@きさいち邸 産巣日(むすび)
8月5日(土)・8月6日(日)@宇宙図書館koco
 
【チケット料金】※両会場とも共通
大人(中学生以上)2,500円
小学生1,500円
幼児(4歳~)1,000円
3歳以下 無料
 
※事前予約制です。
※上演時間は30分です。
※開演の15分前に受付を始めます。
※各回上演後に、黒猫クレマとお客様とのカフェタイムを設けます(カフェの料金は別途お支払いください)。
 
詳細な公演情報は下記の茶話会情報ページをご覧ください。

黒猫クレマ

中村真利亜(俳優)、林敦子(コーポリアルマイムアクター)、坂本見花(物語作家)の三人によるユニット。愛称は「くっく」。 黒猫クレマがお届けするのはClose theatre(クロースシアター)。 観客と俳優がひとつづきのテーブルに着き、close(親密な)空間で物語を上演します。 隠れ家カフェでお気に入りの本を開くようにお芝居をお楽しみください。

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